たちまちWASABI

NYC郊外暮らしラプソディ~アートと自然と一緒に

アメリカ出産思い出話~①産休そして陣痛で病院へ

※2017年にロックランド郡NY州で息子を出産した時のことを書いた思い出話です。

アメリカでは、働く妊婦さんがいつからいつまで産休をとるかは、その人によって本当にまちまち。
出産前日まで仕事をしたという人もいれば、早々にお休みに入る人もいる。そのタイミングは仕事環境や業務の影響もあるけど、もちろん、産前の母子の体調によっても左右されるので、それらを考慮して妊婦さんそれぞれが時期を決めているという印象です。

私は幸い、悪阻も重症にならず母子ともに健康でスムーズな妊娠期間だったおかげで臨月まで仕事をしましたが、片道1時間半以上かけての電車&バス通勤のため大事をとって、出産予定日だった7月25日の3週間前、ちょうど7月4日のアメリカ独立記念日の祝日から産休に入らせていただきました。

その少し前、6月の下旬にはお友達が企画してくれたベビーシャワーも済ませ、皆にお祝いと激励をしてもらい、あとは元気に産まれてくれるのを楽しみに待つのみ、という雰囲気で。

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産休に入ってからは、家でのんびりしつつ、近所のストリートフェアに散歩がてら出掛けてみたりの日々。

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暑さと腰痛を軽減するため、何度か近所のお友達のプールに浮かびに行ったりも。田舎の井戸水にプカプカ浮かべて冷やされるスイカ状態で。


伸び放題だった髪の毛を、もっと早めに切りに行っておけばよかったかなぁ... 臨月の大きいお腹じゃ美容室行くのしんどいかな... 産後は一気に忙しくなって美容室にも行く暇ないって聞くしなぁ... なんて、今思えば呑気な事を考えたりしながら。

たしか、陣痛が始まって病院へ向かうことになった前日も、予定日までまだ1週間以上あるしと余裕の気持ちでお友達宅のプールに浮かびに行っていていました。
お産が近づくとお腹の出っ張りが下がってくるそうですが、私のはまだ"上"の方にあるままだったし、友達にも「まだまだお腹MAXサイズまでは達してなさそうね♪これからラストスパートね♪」なんて言われ、あと1週間くらいで出産なのかぁ~♪と思っていました。

臨月に入ってよく"張る"ようになったお腹が、時折「前駆陣痛」と思われるグイグイした痛みを感じるようなっていた頃でもあります。
その日の夜中もその張りとグイグイがやってきて、「さすがこの兆しも活発になってきた感じだな....」とベッドで横になってそれがおさまるのを待っていましたが、、、どうもおさまらない。
おや?と感じ、「えぇ~っと、このグイグイのタイミングと間隔をチェックするには...」と暗闇の中でスマホを片手に時間を計る。
しばらくしても止まないグイグイに、そうなのかも?と思い、ひとまず眠っていた夫を起こして状況を伝えたのが未明の午前3時くらい。

そこからは「今日、入院かも」に備えて、グイグイするお腹を抱えてまずはシャワーを浴びて着替えをし、あとはスマホの充電器を入れるだけまで予め準備していた入院時用の荷物を確認して玄関まで移動し、引き続きグイグイの間隔をチェック。

夜明けに外が明るくなってきた頃、グイグイは結構な痛みになりながら、間隔はまばらなもののコンスタントに狭まっていました。
その日は月曜日。夫は早朝から職場のボスに連絡を取り事情を伝えてお休みをもらい、少し前から車に設置していたチャイルドカーシートを最終チェック。これをつけていないと、お産後に病院から子供を連れて帰らせてもらえないので。

私の方はというと「入院したら出産するまでご飯食べられないから、病院に行くまでに食べられる物を食べておいた方が良い」と、どこかで聞いた言葉が頭をよぎる。
それはイカン!長丁場に備え腹ごしらえを!と、ちょうどあった残り物のマカロニサラダを、襲い来るグイグイの痛みの波間に口に運ぶ。
マカロニをもぐもぐ...
痛みに悶える...
マカロニをもぐもぐ...
痛みに悶える...

そんなことをしているうちに、グイグイの痛みがコンスタントに5分に1回、1分間程続くようになったので、夫に病院に連絡してもらう。

夫(電話中):
『陣痛が始まりました。はい、初めての出産で、言われていたように5分に1回が続くようになったので電話しました。病院に向かって良いですか?』

陣痛が来たからと焦って病院に先走ってしまっても、まだ陣痛の間隔が不十分な場合はそのまま追い返されることもあるそうです。
陣痛がコンスタントに来ていても、病院でまだ子宮口の開きがお産に程遠いと判断された場合は、一旦自宅へ返されることもあると聞いています。
なので、破水や異常が無い限り、まずは病院へ連絡して指示に従うのです。

夫:
『はい、大丈夫です。
いえ、まだ破水はしていません。
えぇ、いま家で、陣痛の合間にご飯食べています。
・・・あぁ、そうですか。では、また連絡します。』

私:
『もう...病院向かって良いって?もうだいぶ痛いの続いているよぉ、、、(悶えつつ)』

夫:
『いや、まだ来るなって。陣痛の間隔は伝えたけど、"食事ができるくらいなら、まだまだ早いわ。もう少し間隔をみながらまた連絡して。"って。』

私:
『ぬぬぬ....。マカロニサラダ食ったがために、陣痛が軽いと思われてるのか?』


ちゃんと痛いのに受け入れてもらえないなんて...
これはもっと長丁場になるんじゃねぇのかと懸念し、どうせ入院させてもらえないならと思い、そこからまた短くなってきた陣痛の波間にシリアル(コーンフレーク)をかき込みながらヤケクソのエネルギー補給をして時を待ちました。


そして、陣痛の間隔がもうそろそろ3分おき程になってきた頃、再び病院へ連絡。
今度は「じゃあ来てください」の返事を貰い、車に乗り込み病院へ向かったのでした。

病院は我が家からちょこっとハイウェイに乗って15分ほど。
一旦入院受け入れを断られたおかげ(?)で、朝の通勤ラッシュ時刻を過ぎた午前10時頃だったので、映画のシーンにありそうな、大渋滞に巻き込まれて「う、産まれるー‼‼‼」な事態は避けられて少し安心。
でも、念のためで、助手席で3分おきに悶える私のおしりの下にはバスタオルを敷き(破水に備えて)、夫はできるだけ道の凸凹を避けての運転。
ハイウェイ乗り口のランプ(カーブ)の遠心力が、とってもキツかったのを思い出します。

こうして到着した病院は、ロックランド郡の総合病院。
メインの入口をヨタヨタと進んで受付カウンターにもたれかかり、痛みに耐えながら「陣痛が始まったから出産で来た」と伝えると、陽気な受付係に「それにしちゃ、しっかりしてるね!がんばれよぉ!車椅子を用意しようか?」と言われたのに、なぜかそれを断り産科まで歩いて到着。
なんか...もうだいぶ痛かったので「拙者、それには及ばぬ!」なおかしなやけくそテンションになっていた気がします。

産科のカウンターでは受付を済ませ、陣痛室へ案内されました。
陣痛室は、ベッド2つがカーテンで仕切られた、小さな相部屋状態の場所でした。
まずは子宮口の開き具合のチェック。
「開きが少なければ一旦帰宅してもらうかも」と言われたけど、どうにか病院に滞在できる程の開き具合はパスできたので、指示通りに渡された病院のガウン(入院着)に着替え、分娩の時までそこで過ごすこととなりました。

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陣痛室でお着替え後。陣痛ですでに痛いけど、写真用にまだこんなことできるのは余裕があるってこと、いま思えば。この後、もっと大変になってくることなんて知らない私...





次回へ続く。。。

 

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