たちまちWASABI

NYC郊外暮らしラプソディ~アートと自然と一緒に

オッペンハイマー

映画「オッペンハイマー」観ました。

 
映画館なんて何年ぶりか、それどころか家でもなかなか。ソファに座って画面見ながら2時間過ごすって行為じたいがご無沙汰です。
こんな映画をやってるってことすら知らず、「夏休みだし子供を映画館にでも~」ってキッズOKの映画スケジュールを探しててたまたま知ったほど、すっかり"疎い"私が書く、以下感想文です。
 
観に行くにあたり、オッペンハイマーについてざっくりおさらいしてたら、色んな日本の記事も目にしました。
「映画に広島・長崎への原爆投下の描写が無い」という旨の話、広島人だし気になりました。
でも映画を観ての私の感想は、これで良いんじゃないかな、です。
これはオッペンハイマーという人とその人の気持ちを描いた映画なので。
そこに原爆投下は大きな出来事だけど、そのシーンを映すことが映画の表現方法に必須とは限らないと思います。
それに、投下とその被害をそのまま見せるのが直接的な描写とすれば、間接的な描写はしっかり織り込まれて見せられていたと私は思いました。なんというか、もっと心にズドーンと来る精神的な描写で。それも狂乱なほど爆弾の成功を喜ぶアメリカ人の姿と並列して、だからなおさら重くのしかかるものがある。
 
もしかすると、、、小さい頃から何度も原爆の被害について見たり聞いたりしながら育ったので、知識的にも感覚的にも原爆をいくらか"知っている"うえでだからそう感じられたのかもしれません。たしかに、何も知らなかったら重くないだろう。
そういう意味では、原爆被害を広く知らせるには情報が少ない、描写が足りない。
でも、オッペンハイマーを描いた映画なので、、、
なので、私の感想は、これで良いんじゃないかな、でした。
 
原子爆弾を作った人の話なので、マンハッタン計画に絡む政治背景や科学者達の様子が映画にたくさん出てきます。
どっちの分野も知識薄なもので、出てくる単語も難しいしで、たぶん細かい部分の多くを理解しないまま観終えたと思いますワタシ(笑)
英語で観るんだから、こうなるのは分かってた。
だから"キャプショングラス"(字幕メガネ)を借りて頑張ったんだけども、、、やっぱりそれでも難しかったー(笑)日本語版でもう一回観たいです。
 
3時間という長さで難しそうなこの映画。正直なところついていけず途中退屈するんじゃないかとも思ったけど、なんのその。
話のスピード感と、なんとなくずっとドキドキさせられる感があって、なんだか終始忙しく退屈する隙ありませんでした。3時間はあっという間に過ぎました。



8月6日という日にち、私はすぐに「広島の原爆の日」に繋がります。
でも、こちらでは普通の夏の一日。原爆を思い出す人なんて恐らくいない。たぶんこの日だからといって話題にもならない。そんなもんなんですよね、ところ変われば。
ましてや、爆弾を落とした「加害者国」な立場からすると(戦争を終わらせるために原爆は必要だった、良いことだった、と言う方のことはちょっと置いといて...)、原爆被害のことは耳が痛い話でしょう。

そう思うと、、、
郊外町のシネコンで平日夜の上映時間、満員御礼とはいかないものの、そこそこ人が入っていたオッペンハイマー上映。
とくに、あちらこちらに高校生くらいの若者が友達同士で来ていて意外でした。私は勝手にちょっと嬉しい。
もしかするとね、
「いま話題だから見に来た」かもしれない、
「バービーのついででとりあえず」かもしれない、
というか、たぶん、原爆被害のことに興味があって来ていた確率はとても低いと憶測します。
でも、オッペンハイマーの心理を通して、戦争でどれだけ人々が翻弄されるか、角度が変われば見え方意味合いが変わるものなのか、、、とか、
これからを担う若者が感じとってもらえるものがあると良いなと思いました。
インターネットで世界と繋がって多くの情報を処理する若者世代。私は期待しています。

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