たちまちWASABI

NYC郊外暮らしラプソディ~アートと自然と一緒に

アメリカ出産思い出話~②廊下をぐるぐるウロウロ、分娩室へ

※2017年にロックランド郡NY州で息子を出産した時のことを書いた思い出話です。

前回までの話:
アメリカ出産思い出話~産休そして陣痛で病院へ

こうして出産のために入院したのが、2017年7月17日の朝10時頃。
アメリカは日付を『月/日/年』の順番で記載するのが一般的なので、この調子でいくと誕生日は『7/17/17 = 71717』でなんか覚えやすいね♪なんて夫と言いながら。
しかも、自分にとっては人生初の「入院」。陣痛は痛いしこの先どうなるのか分からないくせに、「これは初体験ばかりで楽しみだ!」と、子供に会えること以外の事にも妙にワクワクしていました。

引き続き、陣痛室で定期的に子宮口の開きをチェック。
しかし、なかなか開きが進まないと言われ、産科フロアの廊下を散歩し運動することで促す作戦になりました。

陣痛室を出ると、周りにはいくつもの分娩室。そこを抜けて進むとフロアの真ん中にナースステーションがあり、その隣に新生児室(ガラス越しの部屋に新生児がプラスティックのベッドに入れられて並べられている部屋)がありました。
そこをぐるっと取り囲むように廊下があるので、そこを何周もぐるぐると散歩。
と言っても、陣痛の波がくる時は痛くて動けないので、壁の手すりにつかまって休憩し、波がおさまったスキにまた次の波が来るまで腰を抱えてゆっくり歩くかんじの、歩いては止まり...を繰り返す散歩。

新生児室に並ぶ生まれたての子供を見ながら、「もうすぐこんなふうに出てくるのか~。頑張ろうね!」とお腹に話しかけつつ...
廊下の途中で手すりが無くなるところは、「次の手すりまで辿り着くぞ!」と気合をいれつつ...
ナースステーション前や、他のお家のお見舞いの人や付きそいの人が廊下にいるときは、「痛いよーキツいよー」って顔は見せないように振舞ってみたり(←なんの見栄だか...)

そんな中、ちらほらと廊下で見かけたウルトラオーソドックスと言われる超敬虔なユダヤ教家族の姿。ロックランド郡にはこのような人達が住むコミュニティがあるので、日常的によく見かけます。
このような敬虔なユダヤ教の人達は、お産の時でも男性が妊婦さんの体に触れたり、分娩に立ち会ったりするのは禁止されているそうです。なので、医師・ミッドワイフ(助産師)・ナースはすべて女性でなければならないそうです。
そしてお産中は、妊婦さんのダンナさんは室外で待機。部屋の入口付近の廊下でウロウロしたりじっと待っている、「昭和のお父さん」を思い出すような方々を何人か見かけました。

そんなこんなしながら、この日にお世話をしてくれたナースの一人が、
「あなたみたいな初めての人には少ないけど、何度もお産を経験した妊婦さんの中には、"陣痛が始まった!と病院に着いて車椅子で産科までやって来たとき、何かスカートの下で動いてる?と思ったら、もう生まれてた!”って人なんかもいるからね~♪」
なんて、教えてくれたのが、廊下ウロウロの私の頭の中を巡り、、、
そんな安産ならいいよなぁ...と思いながらも、廊下で急に破水して一気に出てくるとかなったらどうよ!?焦るだろーな!なんて妄想を繰り返したものです。

歩いて子宮口をチェックしてまた歩いて...と繰り返し、すぐに分娩とはいかないまでも状態が近づいて来て部屋の準備もできたということだったので、荷物を持って分娩室へ移動。

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写真用の笑顔がキツくなってきた... 破水に備えて、常に吸水シートの上に座る&寝かされる


部屋はトイレ・シャワー付きの広い個室で、窓がある普通の病室のようなかんじ。
日本で行きつけだった婦人科が、おじいちゃん先生がいる古い小さな病院だったせいか、あの冷たいイメージの分娩台をイメージしていたけど、全然違いました。
シャワーは、分娩の本番を迎える前に使っても良いと、ナースから普通に言われたけど、朝自宅でシャワーは済ませられたし陣痛激しくなっているしで結局使いませんでした。(あんなに痛い中、アメリカではみんなシャワーするんかな...)

そうしていると、この日の私のお産を担当してくれるというミッドワイフ(助産師さん)が、若い研修医の男性を連れてやって来ました。
なんでも、この研修医の実習のため、私のお産を見学させて欲しいと。
この日、産科はとても混み合ってたくさんのお産予定が入っていたようですが、敬虔なユダヤ教の方達も多かったため、なかなか男性研修医の立ち合いをOKしてくれる妊婦さんがいなかったそうです。
こっちはもう常に痛いし、とにかく無事に出産を終えられるなら何をされても"まな板の上の鯉"の気分だったので、全く問題なく承諾。私のお産チームにメンバーが一人増えました。

たしか時の頃は17日(月)の早い午後。
聞いていた通り、ご飯も与えられないし(痛くて食べるどころじゃないけど)、飲み物も小さいペットボトルの水をチビチビと飲むだけ。
分娩本番に突入できるくらい子宮口が開くまで、まだもう少し様子見が続きました。


次回へ続く。。。

 

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