たちまちWASABI

NYC郊外暮らしラプソディ~アートと自然と一緒に

アメリカ出産思い出話~⑨退院の日、病院ガウンとさよなら

※2017年にロックランド郡NY州で息子を出産した時のことを書いた思い出話です。

前回までの話:
アメリカ出産思い出話~①産休そして陣痛で病院へ
アメリカ出産思い出話~②廊下をぐるぐるウロウロ、分娩室へ
アメリカ出産思い出話~③氷のかけら、期待のかけら、長丁場に消えて行く
アメリカ出産思い出話~④プッシュ!プッシュ!プッシュ!
アメリカ出産思い出話~⑤緊急オペ、母子ともに危険
アメリカ出産思い出話~⑥人生で一番痛い
アメリカ出産思い出話~⑦改めて息子に対面、アメリカのおくるみ事情
アメリカ出産思い出話~⑧帝王切開産後の入院3日間


入院した17日(月)から4日後、21日(金)の朝、私は病院からdischarge(退院)の書類などを渡されながら、帰宅するために荷物を纏めていました。
体はまだ痛いしお腹の傷口にはホチキス芯みたいなのついたままだけど、用心してシャワーを済ませ、入院中ずっと着ていた病院のガウンとスリッパから久々に自分の服に着替えて、サンダルを履いて。

そうしていると、見学で私のお産に立ち会った若い研修医が、改めてのお礼とお祝いの言葉を言いに、わざわざ部屋を訪ねて来てくれました。
彼曰く、見学をして良い経験と勉強になったと。
あれから3年経ったので、今ではもう医者としてどこかの病院でお産を診ているのかな... 元気に活躍されているといいな、と思います。


さて、あとはNICUにいる我が子の結果待ち。
その日の午前中に医師が最終チェックをして、問題なければ私達と一緒に退院、所見あれば息子のみ引き続きNICU入院、と聞いていたので。

しかし、お昼前になっても何も連絡が無く、私は「何かあったのか?」と気になりながら夫と病室で待機。
そうしているとナースから「先生が忙しくてチェックにもうしばらく時間がかかる」と情報が入ったので少し安心し、ならばもうお昼も済ませてしまおうと、夫と再び病院カフェのベジタリアンバーガーをリピートオーダーし、最後の〆としました。

そして、お昼を食べ終わる頃、息子の経過も良く一緒に退院できるとの朗報あり。
さっそく荷物を纏めて、NICUに我が子を迎えに。
小さいふにゃふにゃの子供を、大事に大事にベビー服に着替えさせ、ベビーカーにそっと乗せ、看護師さんたちにお礼を言って産科フロアを後にしました。

f:id:RockinWasabi:20200718014647j:plain

初めて子供入りで押すベビーカー。気持ちよさそうに目を閉じてウトウトする息子が気になる新米母ちゃん。


病棟を出ると、外は猛暑。それでも、久々に感じる外の空気は気持ちよいものです。
夫がエントランスまで回してくれた車に乗り込み家路へ。
その時の感じはとても不思議なものでした。ここに来る時はお腹の中にいたものが、今は外に出て来て後部座席にいるのだから。もの凄い変化です。
そして、車内では後ろの息子が気になって仕方ない。泣けば何事かと気になる。静かになっても「息してるよね?」なんて気になる。

たぶん...夫は人生で一番用心深く運転していたのではないでしょうか。
後ろには生まれたばかりの我が子、横には助手席に乗り込むのもままならない、何かあれば切った腹が開いてもおかしくない生傷つきの嫁。「取り扱い注意」が2人も乗っているのだから。。。

出産では、本当にずっとつきっきりで一緒に頑張ってくれた夫。まさに二人三脚でした。
緊急手術の時、私は激痛と出血とで体を痛めつけていたけど、無痛分娩の麻酔と帝王切開の麻酔、痛み止めのモルヒネの連続で、ある意味気分はそこに在らず。身体的な苦痛も辛いけど、その間ずっと夫が感じていた精神的な苦痛は相当なストレスで大変だったのだろうと思います。

そんな私達2人のもとへ、毎日様子を見に来てくれてた夫両親、気遣って短時間だけなのにわざわざお見舞いに来てくれた親しいお友達数人の、お祝いや労いの言葉はとても励みになり、また良い気分転換になりました。ありがたいことです。
また、渡米してすぐの2年間、ロックランド郡のカレッジに通った際に出会った日本人留学生のお友達が、なんと偶然にもこの病院の産科でボランティアをしているという幸運もありました。
日本で看護師をしていたそのお友達は、赤ちゃん用品をNICUに併設した部屋で準備したり仕舞ったりするボランティアをしていたので、入院中に何度か会ってお喋りもできて、私もリフレッシュして元気が出ました。
そんな私を見ていると、夫も少しストレス解消になったと言ってくれたので、お友達の心遣いにも大感謝です♪


こうして病院を後にし、一瞬我が家へ立ち寄り。
家の様子をチェックし必要な物だけ持って、その後2週間お世話になる夫の実家へ向かったのでした。。。


もう少しだけ、次回へ続く。。。


オマケ:
産後の入院着にと、家から服を持参していましたが、結局は全く使わずじまい。
入院中は、病院から支給してもらえたガウン姿で退院まで過ごしたので。
アメリカの病院ガウンって、裸に大きな割烹着を着てるようなもん。前から羽織って後ろで紐をくくる作り。だから...ヒラりとなると、オシリが出るのですよ。
なので、陣痛中は2枚ガウンを渡されて1枚は普通に前から羽織り、もう1枚は後ろから羽織り、オシリが見えないようにしてフロアをウロウロしていました。
産後はガウンの上にもう一枚羽織れる長い上着(オシリ下までゆったり隠れる)を貰えたので、それを着て過ごしました。

f:id:RockinWasabi:20200718014653j:plain

エアコンの効きが悪い病室にて...

しかしなぜオシリが出るデザインなのか...
確かな理由かどうかは分かりませんが、処置をする際に脱がせやすい&着せやすいからだとか。
色柄は色々あるようです。


.......................................................................... 

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。
↓ ブログランキングへの参加を始めたので、ぜひ1クリックして応援をお願いします!

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ
にほんブログ村